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論文

Evaluation of excavation damaged zones (EDZs) in Horonobe Underground Research Laboratory (URL)

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 青柳 和平; 宮良 信勝*

Journal of Rock Mechanics and Geotechnical Engineering, 16(2), p.365 - 378, 2024/02

山岳トンネルや地下備蓄基地などの地下空洞の掘削時には、応力再配分の影響により空洞周辺岩盤に損傷が生じる。このような領域では、亀裂や不連続面が発生することから、発生に伴う振動(アコースティックエミッション、AE)が生じる。本研究では、長期的な立坑周辺岩盤のモニタリングのために、光ファイバー式のAEセンサー,間隙水圧計を1つのボーリング孔に設置できるプローブを開発した。計測の結果、立坑掘削に伴ってAEの発生数が顕著となり、さらに立坑壁面から1.5mの範囲で2から4桁の透水係数の増大を確認した。さらに、数値解析の結果、間隙水圧変化と割れ目の発達領域を適切に再現できた。これらの結果を踏まえ、立坑周辺の掘削損傷領域の概念モデルを構築した。なお、この成果は、高レベル放射性廃棄物処分時の安全評価の信頼性の向上に資するものである。

論文

Resin-injection testing and measurement of the shear displacement and aperture of excavation-damaged-zone fractures; A Case study of mudstone at the Horonobe Underground Research Laboratory, Japan

青柳 和平; 石井 英一; Chen, Y.*; 石田 毅*

Rock Mechanics and Rock Engineering, 55(4), p.1855 - 1869, 2022/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:61.08(Engineering, Geological)

高レベル放射性廃棄物の安全評価では廃棄体から地下水に漏洩した放射性核種の長期的な移動を評価するために、処分場の坑道掘削により坑道周辺に形成される掘削損傷領域割れ目の長期定な透水性を推定する必要がある。本研究は幌延深地層研究センターの地下坑道において、掘削損傷領域割れ目のせん断誘発膨張が同割れ目の開口幅に与える影響を定量的に調べるために、同割れ目を予め樹脂注入より固化した状態で掘削・採取し、観察した。これまで、掘削損傷領域割れ目のせん断変位を詳細に計測した事例はなかったが、せん断誘発膨張が割れ目開口に与える影響を理解することは、坑道埋め戻し後の割れ目の長期的な透水性を評価する上で重要である。樹脂により固化された割れ目の拡大写真を用いて、割れ目のラフネス、せん断変位、および開口幅を詳細に計測した結果、せん断変位量と開口幅に相関性は認められず、割れ目形成後のせん断膨張は有意に生じていないことが示された。この結果は既存の経験則を用いたシミュレーションでも再現でき、深度350mのやや高い垂直応力がせん断誘発膨張を抑制していることが考えられた。垂直応力が大きく低下しない限りは、仮に割れ目がせん断しても、割れ目の開口幅が有意に増加する可能性は低いと考えられる。坑道埋め戻し後の掘削損傷領域割れ目のせん断膨張の可能性を検討する上で、原位置における樹脂注入試験と詳細な割れ目観察は有効な手法であることを示した。

論文

Local tephra as an age-determination tool; Example of 2.3 ka Yakedake volcano tephra in Nagano Prefecture, central Japan

小嶋 智*; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 苅谷 愛彦*; 片山 喜一*; 西尾 学*

Proceedings of 5th International Workshop on Rock Mechanics and Engineering Geology in Volcanic Fields (RMEGV 2021) (Internet), 6 Pages, 2021/09

中部日本で最も活動が活発な火山の一つである焼岳の4.6kmほど北東に位置するきぬがさの池周縁部から採取したハンドオーガーボーリングコア試料からローカルテフラがみつかる。このテフラは、主成分として様々な形状の火山ガラス(マイクロライトを包有するもの、ブロック状、縦溝のあるもの、微小胞のあるもの)から構成され、また、少量の鉱物(石英,斜長石,角閃石,黒雲母,輝石)を含む。また、このテフラ層より10cm下部より回収された植物残骸から得られる$$^{14}$$C較正年代は、2,331-2,295cal BP(19.2%の確率)もしくは、2,270-2,155cal BP(76.2%の確率)である。本研究では、電子プローブマイクロアナライザを用いて、このテフラ層の火山ガラスのうち、241個について主要元素分析を行った。それらのデータをSiO$$_{2}$$-K$$_{2}$$O, SiO$$_{2}$$-Na$$_{2}$$O+K$$_{2}$$O、及びFeO$$^{ast}$$-K$$_{2}$$O図にプロットした結果、中部日本に分布する主要なテフラの化学組成との差異が認められた。さらに、鉱物組成及び化学組成は、約2,300cal BPとされる焼岳の北北西およそ2kmに広がった中尾火砕流のテフラと一致する。このテフラは北アルプス南部の2,300cal BPのローカルな年代指標として有益である可能性が示唆された。

論文

Permeability measurement for macro-fractured granite using water including clay

奈良 禎太*; 加藤 昌治*; 佐藤 努*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀

Proceedings of 5th ISRM Young Scholars' Symposium on Rock Mechanics and International Symposium on Rock Engineering for Innovative Future (YSRM 2019 and REIF 2019) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2019/12

地下を利用する様々なプロジェクトにおいて、長期的な地下水流動を評価することは重要である。長期的には花崗岩中の亀裂は鉱物の充填によって水みちが変化する。通常、岩石を対象とした室内試験では蒸留水を使用するが、実際の岩盤中では地下水に粘土鉱物が含まれる。そのような状態を模擬した透水試験を実施し、粘土鉱物の蓄積により透水性が低下する結果を得た。

論文

Visualization of fractures induced around the gallery wall in Horonobe Underground Research Laboratory

青柳 和平; Chen, Y.*; 石井 英一; 櫻井 彰孝; 石田 毅*

Proceedings of 5th ISRM Young Scholars' Symposium on Rock Mechanics and International Symposium on Rock Engineering for Innovative Future (YSRM 2019 and REIF 2019) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2019/12

本研究では、幌延深地層研究センターの350m調査坑道を対象として、坑道掘削時の割れ目の性状を検討することを目的とした。検討に際し、坑道周辺に約1mのボーリング孔を掘削し、低粘性な樹脂を注入し、割れ目を固定した。その後、オーバーコアリング試料を採取し、試料の観察を行った。結果として、坑道掘削により形成されたと推定される割れ目は、壁面から0.8mの範囲まで発達していた。また、割れ目は壁面から0.25mの範囲において連結しあっており、開口幅は最大で約1.0mmであることがわかった。これらの観察結果は、坑道周辺の掘削影響領域の割れ目形成プロセスの理解のための基礎情報として有用であるといえる。

論文

Effects of heterogeneity of geomechanical properties on tunnel support stress during tunnel excavation

岡崎 泰幸*; 林 久資*; 青柳 和平; 森本 真吾*; 進士 正人*

Proceedings of 5th ISRM Young Scholars' Symposium on Rock Mechanics and International Symposium on Rock Engineering for Innovative Future (YSRM 2019 and REIF 2019) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2019/12

トンネルの支保工の設計の際、数値解析により掘削時の岩盤の挙動や支保工へ作用する応力が予想される。しかしながら、解析では、岩盤の持つ力学的な不均質性を考慮しない場合が通常である。そのため、解析では掘削時の岩盤挙動を正確に再現できていない可能性がある。そこで、本研究では、幌延深地層研究センターの深度350mの調査坑道を対象として、岩盤の持つ不均質性を考慮したトンネル掘削解析を実施した。結果として、調査坑道で計測されたような局所的に作用する支保工応力を再現するためには、岩盤の不均質性を考慮する必要があることが明らかとなった。また、不均質性の寸法の考慮も重要な要素であることが明らかとなった。

論文

The Effect of dissolved gas on rock desaturation in artificial openings in geological formations

宮川 和也; 青柳 和平; 笹本 広; 赤木 俊文*; 山本 肇*

Proceedings of 5th ISRM Young Scholars' Symposium on Rock Mechanics and International Symposium on Rock Engineering for Innovative Future (YSRM 2019 and REIF 2019) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2019/12

高レベル放射性廃棄物の地層処分場の掘削により、坑道周辺岩盤の損傷や、溶存ガスの発生等による不飽和領域の形成といった掘削影響領域が生じる。そこでは、岩盤の透水性の増大や、地下水の水質変化といった、地層が有する放射性核種の移行を遅延させる機能に影響を与えることが考えられる。そのため、大規模地下施設の建設・操業・閉鎖に伴う地質環境(水理地質構造や地下水の流動特性・物質移動特性・地球化学特性等)の変化過程や定常状態に達するまでの時間やプロセスを、確度の高い情報に基づきモデル化するための一連の技術開発が必要である。本研究では、溶存ガスが岩盤中の不飽和領域の形成に与える影響を調べるために、幌延深地層研究所の深度140m, 250m, 350m調査坑道の条件を模擬した数値・感度解析を実施した。その結果、溶存ガス濃度は、不飽和領域の形成に対して、飽和度と領域の広がりの両方に影響する一方で、岩盤の透水性は、主に不飽和領域の広がりのみに影響することが分かった。

論文

A Method for estimating the highest potential hydraulic conductivity in the excavation damaged zone in mudstone

青柳 和平; 石井 英一

Rock Mechanics and Rock Engineering, 52(2), p.385 - 401, 2019/02

 被引用回数:16 パーセンタイル:67.51(Engineering, Geological)

坑道掘削時には、応力再配分に伴い、割れ目が周辺に発生し、周辺岩盤の透水性が増大する。このような領域は、掘削損傷領域(EDZ)と呼ばれている。高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、EDZが地下施設周辺の放射性核種の移行経路になりうる。そのため、本研究では、幌延深地層研究センターの坑道を対象としてEDZの潜在的な最大透水係数を予測する手法について検討した。原位置試験として、BTV観察、コア観察、透水試験を実施し、EDZの幅と透水係数を予想した。結果として、観測されたEDZの幅は、連成解析により求められたEDZの幅にほぼ一致する結果であった。また、平均有効応力を岩盤の引張応力で除したパラメータである、Mean stress index (MSIモデル)に基づく潜在的な最大透水係数の予測範囲は、原位置試験で求められた透水係数を内包するものであった。幌延深地層研究センターの地下施設のように、岩盤が均質であり、発破損傷等の人工的な損傷が無視しうる環境では、EDZの潜在的な最大透水係数を予測するうえでMSIモデルが適用可能であることが示された。

論文

Crack expansion and fracturing mode of hydraulic refracturing from Acoustic Emission monitoring in a small-scale field experiment

石田 毅*; 藤戸 航*; 山下 寛人*; 直井 誠*; 藤井 宏和*; 鈴木 健一郎*; 松井 裕哉

Rock Mechanics and Rock Engineering, 52(2), p.543 - 553, 2019/02

AA2017-0694.pdf:2.54MB

 被引用回数:16 パーセンタイル:67.51(Engineering, Geological)

瑞浪超深地層研究所の深度500mレベル坑道底盤より鉛直下向きにボーリング孔を掘削し水圧破砕を実施した。その際、注入孔から1m離れた4つのボーリング孔内に16個のセンサーを配置し、AEイベントを観測した。最初のブレークダウンは10mL/minの流量で生じ、流量を10mL/minから30mL/minに増加させルことにより、最初のブレークダウンよりも大きな2回目のブレークダウン時に再破砕が生じた。AEの震源位置は最初と2回目のブレークダウンとも破壊していない領域のみに生じ、流量が維持された状態で注入されている時はそれ以外の領域には発生しなかった。破壊されていない領域に発生した最初と2回目のブレークダウン時のAEのP波初動の押し引きより推定される破砕メカニズムは、引張型の破壊と推定された。これらの結果は、流量の増加が水圧破砕亀裂の再破砕に効果的であることを示している。加えて、再破砕時のブレークダウンプレッシャーは1回目よりも大きく、引張型の亀裂進展を示しており、これは水圧破砕に関する古典的な弾性理論と調和的な結果である。

論文

A Study of efficient excavation limiting the extent of an excavation damaged zone in Horonobe URL

青柳 和平; 常盤 哲也*; 藤田 朝雄

Rock Mechanics and Rock Engineering; From the Past to the Future (EUROCK 2016), p.1023 - 1028, 2016/07

In excavation of a repository for high-level radioactive waste, it is important to limit the extent of the excavation damaged zone (EDZ) with efficient excavation rate. The objective of this study is to reveal the relationship among the extent of the EDZ, excavation direction related to in situ stress orientation, and excavation rate in detail. From the result of seismic refraction survey, the extent of the EDZ is estimated within 0.5 m into the gallery wall. The excavation rate of the gallery excavated almost parallel to the maximum principal stress was 1.1 to 1.3 times faster than that of the gallery excavated almost perpendicular to the maximum principal stress. Considering the excavation rate, fracture length, and the extent of the EDZ, excavation of galleries parallel to the maximum principal stress leads to limit the development of the EDZ with efficient excavation.

論文

Excavation damaged zone inferred by geophysical surveys on drift floor of Horonobe URL

常盤 哲也*; 青柳 和平; 藤田 朝雄

Rock Mechanics and Rock Engineering; From the Past to the Future (EUROCK 2016), p.901 - 906, 2016/07

Seismic refraction surveys were carried out on the floor of a drift in the Horonobe URL of Japan for understanding of the extent of EDZ. As a result, the extent of the low velocity zone ranges from 1.5 to 3.0 m; the extent on the center line of the drift is the largest. On the other hand, the extent of the EDZ on the drift wall is less than 1.0 m from previous studies. Thus, it is considered that the excavation damage on the drift floor is much larger than that of on the drift wall. Also, the result of the numerical analysis is consistent with that tendency. Furthermore, we also suggest the conceptual model of the EDZ showing the extent, hydraulic and mechanical properties of rock mass, and characteristic of the fracture from the results of this research and previous studies.

論文

Quantitative assessment of an Excavation Damaged Zone from variations in seismic velocity and fracture distribution around a gallery in the Horonobe Underground Research Laboratory

青柳 和平; 津坂 仁和; 近藤 桂二; 稲垣 大介

Rock Engineering and Rock Mechanics; Structures in and on Rock Masses, p.487 - 492, 2014/05

高レベル放射性廃棄物地層処分において、掘削損傷領域(EDZ)の評価が重要となる。特にEDZ内部では、掘削に伴い新たに割れ目が発生することが予想される。これらの割れ目が、坑道周辺岩盤の透水性の増大に寄与することが考えられる。そこで、EDZ内部の割れ目密度を調べるために、幌延深地層研究所の地下坑道において、弾性波トモグラフィ調査と、坑道掘削断面ごとに地質観察を実施した。両者の結果の比較により、割れ目密度の増大とともに、弾性波速度がほぼ線形に低下する傾向が示された。また、EDZ内部の割れ目の密度は、単純な数値モデルにより推定可能であることも示された。以上から、本研究は、弾性波トモグラフィ調査結果からEDZ内部の割れ目状態を予想できるという点において、地層処分に対して有意義なデータを提供しているといえる。

論文

Modelling benchmark of a laboratory drying test in Opalinus Clay

Garitte, B.*; Gens, A.*; Liu, Q.*; Liu, X.*; Millard, A.*; Bond, A.*; McDermott, C.*; 藤田 朝雄; 中間 茂雄

Rock Mechanics in Civil and Environmental Engineering, p.767 - 770, 2010/00

本論文は、DECOVALEXプロジェクトにおける、オパリナスクレイを用いた室内乾燥試験を対象としたベンチマークテストについて示したものである。DECOVALEXプロジェクトの概要及び室内乾燥試験の試験設定を示し、理論式やパラメータの決定について説明した。五つのチームによって実施された解析結果を試験結果とを比較し、両者に良い一致が認められた。

論文

Studies of grouting performace in the Mizunami Underground Research Laboratory

松井 裕哉; 竹内 真司; 杉原 弘造; 油井 三和

Proceedings of International Symposium on Rock Mechanics "Rock Characterization, Modelling and Engineering Design Methods" (SINOROCK 2009) (CD-ROM), p.953 - 957, 2009/05

グラウチングは、地下構造物の施工において湧水を抑制するうえで重要な技術である。一方、地層処分の観点からは、グラウチングに使用されるセメント材料が人工バリアの性能に影響を及ぼす可能性を避けるために、グラウチングの効果やその浸透範囲を定量的に把握する必要がある。このような観点から、経済産業省資源エネルギー庁からの研究受託の一貫として、瑞浪超深地層研究所の深度200mレベルに掘削した避難所周辺を対象とし、グラウチングの効果に関する研究を実施した。本研究では、プレグラウチング後に掘削した避難所から計10本のボーリング孔を掘削し、各種調査を行うとともに、その結果を総合的に評価し水理地質モデルの構築及び地下水流動解析を実施し、グラウト材の浸透範囲やその効果を定量的に検討した。その結果、既存のグラウト手法は結晶質岩の大量湧水抑制対策として十分な効果を発揮していることを確認するとともに、グラウチングにより1オーダー以上の透水性の低減があったと推定された。

論文

Mechanical properties of siliceous rocks around Horonobe URL from triaxial compression and isotropic consolidation tests

真田 祐幸; 松井 裕哉; 藤井 義明*

Proceedings of International Symposium on Rock Mechanics "Rock Characterization, Modelling and Engineering Design Methods" (SINOROCK 2009) (CD-ROM), 5 Pages, 2009/05

原子力機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する研究開発において地下研究施設の建設を伴う研究プロジェクトとして幌延深地層研究計画を進めている。本報告では、地下研究施設の設計データの取得並びに坑道掘削に伴う掘削影響の予測のため実施された三軸圧縮試験と等方圧密試験結果,岩盤の力学モデルについて議論する。三軸圧縮試験では、地下施設の浅部に分布する珪藻質泥岩は、封圧の増加に伴い応力-ひずみの曲線形状がひずみ軟化挙動から弾完全塑性型に移行し、深部に分布する珪質泥岩は拘束圧の程度によらずひずみ軟化挙動を示した。等方圧密試験では、珪藻質泥岩では、珪藻遺骸の損傷によって有効封圧10MPaで降伏した。したがって、坑道周辺岩盤の力学挙動のモデル化にあたっては、珪質泥岩はひずみ軟化型の構成則、珪藻質泥岩は等方圧下での降伏を表現できるエンドキャップ型の構成則を適用する必要性があることが示唆された。

論文

Geomechanical model for sedimentary soft rock based on surface-based investigations

杉田 裕; 真田 祐幸; 松井 裕哉

Proceedings of International Symposium on Rock Mechanics "Rock Characterization, Modelling and Engineering Design Methods" (SINOROCK 2009) (CD-ROM), 5 Pages, 2009/05

日本原子力研究開発機構は、北海道幌延町において新第三紀堆積岩を対象とし、地下施設建設を伴う研究プロジェクト(幌延深地層研究計画)を進めている。本報告は、地表からの調査結果に基づく、地下施設の建設時の岩盤の力学的挙動を予測するための物理的,力学的物性を設定するための岩盤力学概念モデルの構築について示す。地表からのボーリング調査に基づく岩盤物性の評価結果から、現在の地質構造は褶曲や断層などにより複雑になっているが、岩盤は深度方向に3つのゾーンに区分でき、堆積時の地質構造に応じた力学特性を持っていることがわかった。これらの結果から、地質構造(層序,褶曲や断層による変位など)を考慮することで、三次元的な岩盤力学概念モデルを合理的に構築することができた。

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